ゼファー1100にお乗りのお客様より
「フォークのダストシールのひび割れが気になる」
とのご相談がありまして…

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ご存じの方も多いと思いますが、基本オーリンズのサスペンションの修理はメーカーに送ってやってもらう事になっています
補修部品も単品では供給されていません。

よくある分解方法で作業すると、フォーク内のメタルが傷つきやすいのですが
メタルが新品でとれないとなるとその方法は使えません

でもダストシール、オイルシールは社外品のラインナップが有るのです。
つまりメタル類を無傷でシールだけ外せればOKというわけでして・・・

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作業開始です

実はこの作業のために新しいおおきな油圧プレスを注文したのですが
全然入荷せずに結局今ある工具でやることになったという…

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問題のダストシールのひび割れです
まだオイル漏れなどは起こしていませんが早めの治療という事で

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トップキャップを分解して古いオイルを排出します
黒いスラッジが見えます

さてメインのシール抜きですが企業秘密なので画像はありません!

…というのは嘘で、油圧を利用してシールを内側から押し出す方法です
2人ともオイルまみれになってとてもカメラを手に取る余裕がなかったという…
要領よくできるようになればいずれ写真も撮れるでしょう、たぶん


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メタルを傷つけずにシールを抜き取れました


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取り外した古いシール

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こちらが取り付けるフォークシール
SKFフォークシールです、詳しくはメーカーHPへどうぞ

あとはいつも通り、部品を洗浄して組み付け
オイルはWAKOSのブレンドで油面などのデータはオーリンズの指定通りです。

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SKFと言えばグリーンのシールですが、今回はノーマル風のブラックです。

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復元して完成です(まだロードテストをしておりませんが・・・)

これでメタル類が手に入れば自社内で完全分解のオーバーホールもできるのですが
それはこれからの課題ですね。

それではまた次回