こんばんわ稲川淳二です
これは先日、私がお客様のバイクのフロントフォークの整備を行った時に起こった出来事なんですが…




17時頃に、錆びかけたトップキャップを緩めて、
ああ、もうすぐスプリングが飛び出して古いオイルが出てくる時間だな~と思いつつ
ダストシールを外し、その下のサークリップも外しちゃおううかな~と思ってたんです。

ダストシールを外して、その下のオイルシールが見えました。
すると、そのシールを見てみると…

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あれぇ、妙に変だな何でクリップに半透明なものが付いているのかな?
それで、よく部品を見てみたんです。

すると、そこにあったのはなんと、液体ガスケットさんが出てきたんですね。

あれぇ妙に変だな、何でこんなところに液体ガスケットさんがいるのかな?
だって、おかしいじゃない、液体ガスケットさんはエンジンを組む時にいらっしゃったりするけど
普段はこんなとこに居るはずがないんですよ、

しかしまあ、こんなこともあるもんなんだなと思っていたんですね。
でも、彼女はエンジンでのお仕事が終わって、こっそりお忍びで私のためにサプライズで来てくれたのかな
なんて思ったんで、挨拶しなくちゃなと思い、思い切ってオイルシールも外してみることにしたんだな

ああ、部品の洗浄したときに洗浄槽に液ガスさんが残っていたのかなぁと最初は思ったんですけど
あれぇ妙に変だな。 排出した古いオイルにもなんかたくさん浮いているなぁ
何か私は悪いことをしたかな~、いやだな~怖いな~、フォークさんが怒っているのかな~と思いましてね

まぁいつも通りオイルシールも外してみるんですけど

そこで、私気づいちゃった。 

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この液体ガスケットさん、洗浄槽でついたとかじゃなくて
ずっと前からこのフォークの中にいたんだって…

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ガスケットの破片がオリフィス穴に詰まったりするとストロークできなくなったりしちゃってたかもしれませんね~

というこわいお話でした

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というわけでしっかり洗浄したうえで当然ですが新品シールで組み付けます
もちろん液体ガスケットはつけません

中古車の場合、販売時にオイル漏れなどの瑕疵が無ければ
そのまま販売されることは珍しいことではありません
ヤフオクなどの個人売買で入手した車両は特に驚くような作業をされていることがあります
古いバイクになればなるほど様々な人の手を経てきていますから、
手に入れた後も一定の周期でのメンテナンスを行って不具合の早期発見をしていきたいですね。

ではまた次回